
働きアリ・・・地面をちょこちょこ動きまわって一生懸命に働いてるイメージですよね。
それじゃ何かい?あんたは日本人はもっと動きまわって働け!そー仰ってるんですかい?
ちがーーーーーうぅぅ!
冒頭から失礼しました。
非常時に集団を助けるのは・・・働きアリとシンゴジラに学ぶ
働きアリの集団を観察して分かったことがあるそうです。
一生懸命に働いてるアリは全体の2割。6割のアリはフツーに働いていて、残りの2割は何もしないでサボっているそう。これを『2・6・2の法則』っていったりします。
で、大切なのはここから!
仕事をサボってる2割のアリが不必要かというと、そうではないんですね。
頑張ってるアリが疲れて休むと、サボってるアリが働き始めるという現象が見られるそうです。
つまり、普段はムダと思われてるものが緊急時には集団を助けてくれる、ということです。
もう一つ同じような例を出します。
4年くらい前に大ヒットした映画「シンゴジラ」ご覧になった方もいるでしょう。
その中で、ゴジラを倒すために集められた「巨災対」なる組織。
そこに集められた面々は精鋭メンバーではなく、「そもそも出世に無縁な霞ヶ関のはぐれ者、一匹狼、変わり者、オタク、問題児、鼻つまみ者、厄介者、学会の異端児、そういった人間の集まりだ。」
まぁ、フィクションの世界の話しではありますが、普段は組織の中であまり活躍してない面々がゴジラに立ち向かっていくという設定は、含蓄があるように思います。
働きアリ、シンゴジラの巨災対にしても非常時には普段はムダと思えるようなものが活躍してるわけです。
「働きアリ」に学ぶ? 全員が一生懸命働くと組織が存続できない理由 | ZUU online
政府からの提言もあり、いまは「働き方改革」が求められています。長時間労働や生産性についての議論もされています。しかし現状を見ると、まだまだ会社員は会社という組織を維持するために生産性を要求され、長時間労働を強いられていることが多いのではないでしょうか? まさに「働きアリ」のようですね。では実際のところ、働きアリはどのように働いているのでしょうか。今回は私たちの考えるヒントとして「働きアリの法...
無駄を削った結果、何が起こったか?
いま、ネットでは関西の方から公務員(保健所)や病床を削ったのは誰だ!みたいな怨嗟の声が上がってますね。
でも、これは何も大阪に限った話しではない。
だいたい日本人はDNAに「質素倹約を美徳とする」考え方が刷り込まれているような気がするんですよね。
特に世の中が不景気になると「無駄な公共事業はカットしろ!」「公務員や国会議員は多すぎる」みたいな声がどこからともなく上がってくるじゃないですか。
その結果、何が起こったのか?
最近、個人的に推してる「キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編」の中にこんな一コマがあります。
将来世代にツケを残すな!という、もっともらしい理屈をこねて、公共事業を減らせ!公務員は減らせ!政府は金を使うな!・・・という声って聞いたことあるでしょ?
そして、どうなったか?「キミのお金は〜」では、こんなふうに描かれてます。
「景気が悪くなりすぎ結婚や出産を諦める人が続出・・・子供自体が減ってしまった・・・」 「その数少ない子供たちに残されたのは、崩れそうなトンネルや橋、水道管の劣化インフラ・・・先生のいない学校に病院・・・」
「将来世代にツケを残すな!」と叫んだはずなのに、残ったものは・・・なんとも皮肉なものです。
「無駄」ではなくて「余裕」と考えよう
平常時に無駄を削るというのは、たるんでいたゴムひもを両側から引っ張って、ピーんと伸ばすようなものです。
そんな状態でトラブルが起きたら、ピーんと張っていたゴムひもはプツンと切れてしまいます。当たり前ですよね。
アリの話しに戻します。
働きアリの集団から怠け者の2割のアリを取り除いても、やがて元の2・6・2に戻るそうで、これは働き者の2割だけを集めて精鋭部隊を作っても同じ結果になるそうです。
アリの集団は常に怠け者アリという2割を必要してるんですね。
日本人もそろそろ働きアリに学んだ方がいい。
何でもかんでも「無駄!無駄!無駄!」と削るとトラブルやアクシデントに対応できないばかりか、とんでもない(希望のない)未来を作り出してしまうのです。
「無駄」ではなくて「余裕」と考えるようにしませんか?
余裕がある社会は、きっと豊かな社会につながると思うのです。