キミのお金はどこに消えるのか令和

読書

【経済的不幸は感染症のように広がっていく】「キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編」

2019年9月20日

 

「キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編」
井上純一:著
角川書店

 

前回の記事でちょっと書き足りなかった点を付け足してみたいと思います。

《前回の記事》

キミのお金はどこに消えるのか令和
【豊かで幸福になるための方法】「キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編」

消費増税や日本の経済政策のことなどを描いた経済コミック「キミのお金はどこに消えるのか」の第2弾です。
 著者はネットで人気の「中国嫁日記」の井上純一氏。
前作と同じように著者が中国嫁の月さん(ゆえさん)を相手に経済のことをレクチャーする形で話しが進行します。

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この本の中に個人の貯金や保険について触れているお話しがあって、とくに印象に残ったのは、このセリフ。

 

経済的不幸は感染症のように広がっていく」「不幸はその人だけで終わらない

 

そして、このお話しを読んで私が以下の2点について誤解していたことに気づいたのでした。

  • 保険や社会保障は個人を救済するものだ
  • 健康保険は自分が病院に行かなければ払い損である

 

結論的に書くと、保険、貯金、社会保障は個人のためのものであると同時に社会全員を経済的不幸から救うものであるということです。

 

アマゾンの内容紹介

ついにきた消費増税?老後に必要な資金は2000万円?将来不安になる前に、お金の基本がわかります! 不動産投資、保険、給料、バーゲンセール、貯金・・・・などなど、身近なところから経済に迫る!消費税10%時代をどう生き延びるのか?日本の経済政策は失敗の象徴?豊かで幸福な生活を送るために、お金のことをもっと知る! ーー『中国嫁日記』の著者が贈る、かなり本気の経済マンガ。

保険とは自分が不幸になることに賭けるギャンブルだ!

 

この本によれば、14世紀頃の地中海貿易で生まれた海上保険が現在の保険のルーツとのこと。

 

今ほど造船技術も発達してないので、その頃はよく船が沈んだんですね。

 

船主にとって、航海が無事に成功すれば莫大な利益が得られるものの、航海の途中で船が沈んだりすると大損をこうむり一発アウトの大ギャンブルだったようです。

 

で、当時の人たちはこの大きなリスクから生き残るためにどうすればいいかを考えて誕生したのが「保険」だったわけです。

 

船主がお金を出し合って、もしも誰かの船が沈んだら出し合ったお金を使って助けてあげる仕組みをつくりだしたんですね。

 

ただ、面白いなと思ったのは「保険とは自分が不幸になることに賭けるギャンブルです」という視点。

 

不幸なギャンブル

 

 

これって、今の保険でも同じですよね。例えば健康保険は将来、自分が病気や怪我をするという不幸に賭けていて、もしも自分が病気や怪我にあったら掛け金の何倍、何十倍もの当選金(保険金)をゲットできるというギャンブルだという見方も確かにできますね。

 

まぁ、だからといって当選金(保険金)をゲットするために自ら不幸になろうとする人はあまりいないと思いますが・・・(時おり「騙し取ってやろう!」とする不埒な輩はいますけどね)

 

ただ、保険をギャンブルと考えると一つ問題が出てきます。

 

それが冒頭に書いた「健康保険は自分が病院に行かなければ払い損である」というセコイ考えが頭をもたげる人がいる(私のことですが)・・・ということです。

 

でも、それが払い損でないというのは次の説明を読んで頂ければ納得するかと。。

 

経済的不幸は感染症のように広がっていく

負の連鎖を断ち切る

 

そもそも保険は沈没してしまった船主が経済的に破綻しないようにみんなで助けるために誕生したものでした。

 

しかし、もう一つ大事な役割があったのです。

 

船が沈んで破産しました・・・

その船主がやとってた人全員が失業しちゃうし 出入りの業者が連鎖倒産したり問題が拡大していく・・・

だから1人を救うことはみんなのためなんだよ 保険はその負の連鎖を断ち切ることができる とても重要なものなの!!

 

つまり、保険は当事者を救うだけでなく周囲に経済的不幸が拡大しないようするためのものでもあるのです。

 

例えば、重大な自動車事故を起こしたとします。自賠責だけでなく任意保険に加入していれば何とかなるかもしれませんが、もしも保険に加入してなかったら、そして当人に支払い能力がなかったら・・・

 

人生一発で詰みますよね。でも、それだけじゃない!

 

被害者の方も傷つけられただけでなく保証も受けられず経済的不幸が拡大していきます。。

 

冒頭で「保険や社会保障は個人を救済するものだ」と書きましたが、それが誤解であったというのはこういう視点が私に欠けていたからです。

 

もうやめよう!経済弱者バッシング

国の社会保障は個人の貯金や保険という網からもれて生まれた不幸の連鎖を・・・たち切り多くの人を救う

 

ここまで読んでいただいて保険の役割や重要性は分かっていただけたでしょうか?

 

しかし、保険で人生のリスクを何から何までカバーするというのはちょっと無理がありますよね。

 

人生に想定外はつきものです。

 

そういう時に私たちを救ってくれるのは国の社会保障です。

 

それなのにです!

  • 貧乏は自己責任!!
  • 食えないなら死ねば?
  • 俺たちの税金をムダ遣いするな!!

貧乏は自己責任

 

こういう経済弱者を叩くような発言をする人が時おり現れて、そのたびにネットが炎上します(・・・って、前回の記事でも同じことを書きましたね>私)

 

先ほど「人生に想定外はつきものだ」と書きました。そう、未来の自分にどんな不幸が襲い掛かってくるか誰にもわからないのです!

 

未来はいつでも不確実なんですよ。

 

貯蓄、保険、社会保障。これらが「不確実性」と戦う武器になるのは、個人では立ち向かえない事態に周囲の人の手を借りて対応することができるからです。

人は一人では自分が生きるのに必要なものを揃えることができない生き物です。

 

未来の不確実性と戦うために人類が知恵を絞って考え出した戦う武器を大切にしましょう。

 

そのためにも、もうやめよう、経済弱者へのバッシングを!

 

こういう経済弱バッシングをする人たちはきっと次のことがわかっていない。

  • 想定外の出来事で自分が経済弱者の立場に入れ替わってしまうかもしれないということ
  • 経済的不幸は連鎖して不幸が不幸を生みだすこと。そして社会が不安定化すること。

 

私たちがするべきは、経済弱者を叩くことではなく不幸の連鎖を断ち切る武器を守ることではないですか?

 

感想に代えて・・・私が保険で救われた話し

自分が不幸に見舞われないと、意識するのは難しいかもしれませんが、せっかく築き上げた生き残るための仕組みを、きちんと活かしていきたいものですね。

 

前に勤めていた会社の保険事業部に言われて半強制的にがん保険に加入させられていたことがありました。

 

で、その会社を辞めた時にその保険も解約したんですね。自分はがんにならない!というなんの根拠もない自信があったので。。

 

それから3年後・・・ものの見事にステージ3、転移ありのがんになりました。。

 

「人生にはこういう落とし穴もあるんだなぁ」って思いましたね。

 

そして、医師から言われたのは10時間以上の手術をする必要があるということ。

 

正直、頭がクラクラしましたよ。

 

「いったい治療費、入院費でいくら掛かるのだろう?」命の心配よりもお金の心配が頭から離れなくなりました。

 

結果的には1か月、入院して退院する時に窓口で支払ったのは 54万円余りですみました。しかも、その大半は差額ベッド代(42万円)だったのです。

 

これだけ治療費、入院費が安く済んだのは「高額療養費制度」という保険の仕組みがあったからです。

 

もしも、この制度がなかったとしたら・・・

 

病院から渡された計算書を見ると

 

手術・輸血・・・243,895

麻酔・・・19,224

 

どちらも保険点数なので、金額にすると1点=10円ですから、合計で260万円あまり。

 

3割負担でも手術だけで79万円になっていたはずです。

 

もしも、この保険制度がなかったら年金暮らしの両親にまで迷惑をかけ不幸の連鎖を生んでしまうところでした。。

 

感染症のように

 

「自分が不幸に見舞われないと、意識するのは難しい」・・・本当にその通りだと思うのです。

 

私は保険や社会保障によって救われました。だからこそ、この話しには深く共感したし、経済弱者バッシングをする人たちのことを看過できない気持ちになったのでした。

 

最後にもう一度書きます。

 

人生に想定外はつきものです。

 

その時に、あなたを救ってくれるのは貯金、保険、社会保障です。

 

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