[st-kaiwa1]介護では何かとお金がかかりますが、介護用品のなかには介護保険を使ってレンタルできるものもあります。
今回は母の介護でレンタルしたものとその費用についてまとめてみました。[/st-kaiwa1]
母の介護用品
母は80歳を越えたくらいから段々と足腰が弱くなってきて、その頃から外出する時には杖を使うようになりました。
杖も最初の頃は、いわゆる1本杖のモノを使ってましたが、段々と足取りが覚束なくなってきたので、「多点杖」といわれる接地部分が4つに分かれているものに交換しました。
▲多点杖
多点杖のメリットは支えてくれるポイントが多いので、1本杖よりも安定性があることです。
反面、ベースの部分が大きくなるので、狭いスペースでの使用には向いていません。
弟が誕生日プレゼントに、とシルバーカーを買ってきましたが、母は嫌がってほとんど使うことはありませんでした。
杖を使っていた頃は、まだ「要介助」の状態でしたが、それが入院生活を境に一気に「要介護4」まで症状が進み、それに伴って母が使う介護用品も一気に増えました。
要介護4になってからの母が使っていた主な介護用品は以下の通りです。
- 車椅子
- 介護ベッド、ベッドの柵、スイングアームの介助バー
- ベッドサイドテーブル(ベッドで食事をするとき用)
- 床ずれ防止マット
- 取手付きどんぶり、取手付きスープカップ
- ストロー付きカップ
- ライトスプーン(口に入る部分が左、右に曲がっているモノ)
- 食事用エプロン
- おむつ、オムツ替えの手袋
これら全てを買い揃えようとすると、けっこうな金額になってしまいますよね。
特に車いすや介護ベッドは高額です!
そこで、こうした介護用品の中で車椅子と介護ベッド、ベッドサイドテーブル、床ずれ防止マットは介護保険を使ってレンタルすることにしました。
※他の物は実費購入
介護保険でレンタルできる介護用品13種目
介護用品の全てがレンタルできるわけではなく、介護保険でレンタルできる物は以下の13種目に限定されてます。
- 車いす(自走用、介助用、電動車椅子など)
- 車いす付属品(車いす用のクッションなど)
- 特殊寝台〈介護用ベッド〉
- 特殊寝台付属品(マットレス、サイドレール(ベッド柵)など)
- 床ずれ防止用具(エアーマット、ウォーターマットなど)
- 体位変換器(起き上がり補助装置、体位変換用のマットなど)
- 認知症老人徘徊感知危機(認知症外出通報システムなど)
- 移動用リフト(工事不要の移動用リフト、風呂用リフトなど)
- 手すり(工事不要の移動用、立ち上がり用の手すり)
- スロープ(工事不要、段差解消のための車いす用のスロープなど)
- 歩行器(シルバーカーは対象外)
- 歩行補助杖
- 自動排泄処理装置(ベッドで寝たまま排泄を自動で処理する装置)
※上記のうち(1)〜(8)は、要介助1・2、および要介護1の軽度の利用者はレンタルの対象になりません
※軽度の方でも症状によっては「例外給付」という制度があります。
詳しい情報は、こちらのページが参考になると思います。(別ウインドウで開きます)
【はじめての方へ】福祉用具をレンタルするときに知っておきたいこと|LIFULL介護
足腰に障害があっても、車いすがあることにより自宅で自立した生活を続けられ、外出も可能になります。 サイドレールが付いている介護ベッドがあれば、ベッドから落ちる危険を防ぐことができ、介護者の心配も少なくなります。 福祉用具とは、要介護者や要支援者が在宅で安心した暮らしを送ることができ、介護者の負担が軽減されるために利用する用具のことです。 …
介護用品のレンタル手続きについては、担当のケアマネージャーさんに申し出るのが一番だと思います。
我が家の場合も、ケアマネージャーさんが必要な介護用品の提案、自治体への書類提出など必要な手続きは全てやってもらえて、とても助かりました。
母の介護でレンタルした介護用品とレンタル費用
介護保険で介護用品をレンタルする場合は、月額レンタル料金の1割〜2割負担(所得によって変わる)で利用できて、1か月ごとに利用料金を支払うことになります。
母の場合、デイサービスや訪問看護などの費用も介護保険を使っていたので、レンタル費用もそれらのものと合算されて、足が出た部分だけを毎月、現金支出してました。(我が家の場合は、毎月だいたい3千円弱くらいでした)
車いすと付属品
母の場合、自分で立ったり歩いたりができなくなった段階で、家の中での移動とデイサービスに通うために車いすとクッションをレンタルしました。
車いすは標準的な手押し式のものです。
《月額レンタル料》
・車いす:400円
・クッション:300円
実は我が家の場合、母より先に父の方がパーキンソン病と脳梗塞の合併症で歩行困難になり車いすが必要になりました。
でも、その時にはまだ要介護認定を受けていなかったので、車いすは実費購入してしまいました。
その後、要介護認定を受けてレンタルできるようになったので、購入した車いすはデイサービスでお世話になっている施設に「よかったら使ってください」とお願いをして、引き取ってもらいました。
標準的な手押し式の車椅子(リクライニング機能がついてないもの)を購入すると、ピンキリではありますが、だいたい5万円から10万円くらいが相場だと思います。
ちなみに母が使っていた車いすはこちらのものです。
NEXT-11B(自走)|製品紹介|株式会社 松永製作所
扱いやすさと機能を両立した ネクストコアシリーズのスタンダードタイプ 在宅利用に徹底的にこだわった、「超スリム&コンパクト」「軽量」車いす! ●全幅スリム、そして軽量。これまでのスタンダード車いすの常識を打ち破るスペックで、時代を切り開くネクストコア。 ●「安定して座る」ことにこだわった「3D立体スリングシート」を搭載。 ●スタイリッシュなデザインと、メンテナンスしやすい新パーツ。
最初に父用に買った車椅子よりも軽量で、特に家の中で移動する時には取りまわしがとてもラクでした。
カタログの標準価格は11万円ですが、amazonを見たら約4万円でした(19年11月現在)
※アマゾンで買っても介護保険の適用は受けられませんので、ご注意ください。
●実費購入するのとレンタルではどちらが経済的に良いのか?
我が家の場合、車いすの月額レンタル料は400円でした。
4万円の車いすなら100か月=8年4か月以上、使用するなら実費購入した方が安くなりますが、結果的には5か月も使わないうちに母が亡くなってしまったので、レンタルで良かったと思っています。
介護用ベッドと付属品
要介護状態になる前、母はごく普通のベッドを使用してました。
しかし、在宅介護をするにあたり、リクライニング機能とベッドの高さが変えられるものが必要なり、今までのものを処分して、介護ベッドと付属品、床ずれ防止用具をレンタルすることにしました。
《月額レンタル料》
・介護ベッド:1,000円
・ベッドサイドテーブル:200円
・ベッドサイドレール一式:90円
・スイングアーム介助バー:150円
・床ずれ防止用具:700円
母が使っていた介護ベッド
楽匠Sシリーズ(らくらくタイプ) | 介護用ベッドパラマウントベッド株式会社 | PARAMOUNT BED
操作したボタンに応じて、その内容を絵記号と数値で表示する液晶表示付き。表示内容を見ながら操作することで、ご本人だけでなく介護する方が交代した場合でも、適切な角度や高さを容易に再現できるように配慮しています。誤操作を予防するために、新たに電源ボタンを搭載しています。 …
介護ベッドも実費で購入しようとすると実売価格で10万円を超えるものが殆どですので、個人的には介護保険を使ってレンタルした方が良いのではないかと思います。
母が逝ったあと・・・
母が亡くなって4日後、亡き骸が葬儀場へと移された翌日のこと。
レンタルの業者さんが介護ベッドや車椅子を引き上げにやってきました。
母が亡くなったあと、確かに不要になったものでしたが、介護ベッドや車椅子、ベッドサイドテーブルが運び出され、ガランとした母の部屋を見渡すと寂しさが余計につのったのを覚えてます。
まとめ
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- 介護用品の中には介護保険でレンタルできるものがある
- 介護用品は、どういう物が適しているのかはケアマネさんや医療機関と相談して決めると良い
- レンタルする場合の手続きはケアマネさんがやってくれる(教えてくれる)
- レンタルすることのメリット
- (1)ケース・バイ・ケースだが経済的に安上がりになることが多いのでは?
- (2)後々、不用品にならないで済む
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