「人生100年時代の稼ぎ方」
勝間和代・久保明彦・和田裕美:著
アチーブメント出版
厚労省が公表したデータによる2018年の日本人の平均寿命は男性81.25歳、女性は87.32歳で過去最高を更新し、世界でもトップクラスだとか。
ちなみに、2018年9月15日時点での100歳以上の人口は約7万人。 この100歳以上のご長寿さんも年々増えているそうです。
こうして長生きする人がどんどん増えていって、いつの頃からか「人生100年時代」なんていう言葉をよく耳にするようになりましたね。
まぁ、「人生100年時代」と言われている割に多くの人は80歳ちょっとで亡くなっているんですけどね。
・・・という揚げ足どりは横に置いといて。
100歳まで生きるかどうかは別として、長く生きる人が増えているのは事実。
長生きできるのは良いことかもしれないけど、お金のことや健康のことなど色々と心配事もありますよね。
「人生100年時代」と言われても、何をどーしてよいのやら?という人は是非、この本を読んでみてください。
勝間和代、久保明彦、和田裕美という魅力的な3人の著者が100年時代の生き方、稼ぎ方、働き方について語ってくれています。
アマゾンの内容紹介
2018年秋に開催された「エンジン01in釧路」。知の交流をテーマに、有識者200人が登壇する一大シンポジウムで最も早く完売し、超満員の聴衆を動員したのが、特別講座の『人生100年時代の稼ぎ方』。三人の著者が熱く語った、次世代でも力強く稼ぎ続けるために必要な思考と行動とは!?大人気講座の内容を大幅に加筆して、完全収録!
人生100年時代に「稼ぐ」よりも大切なこと
人生100年時代で皆さんが抱えている最も大きい不安は、お金に関することだと前述しましたが、 優先順位を上げて対策を立てるべきなのは、「健康」です。
人生100年時代に大切なことは何か?
金融庁が発表したレポート、いわゆる「年金2000万円問題」で世間やマスコミが大騒ぎしたのは記憶に新しいところだと思います。
あの騒ぎっぷりをみていると、やはり「お金の問題」を一番に心配する人が多いように思うんですよね。
でも、私は「優先順位を上げて対策を立てるべきなのは、「健康」です」という勝間和代さんの言葉に全面的に賛成です。
「お金」より「健康」です!
お金があっても、病気になったり足腰が弱って寝たきりになったら幸せな老後とは言えないじゃないですか?
健康であればお金だって稼げる!遊びにも行ける!好きなこともできる!
だけど、健康を害して病院を出たり入ったりを繰り返して医療費にお金が消えていく!足腰が弱って要介護状態になって好きなこともできない。。
どちらの未来が欲しいですか?
わたしが日々、徹底的に管理しているのは「睡眠」「食事」「運動」です。月並みですが、やはりこの3要素を管理すると、体調が格段に変わります。
では、健康であるために何をすればよいのか?
勝間さんは健康のために睡眠、食事、運動を徹底的に管理しているといいます。
これらの健康管理方法については勝間さんは「勝間式超コントロール思考」で突っ込んだ説明をされていて、本書ではその本のエッセンスが詰め込まれているような印象を受けました。
本書を読んでみて、もっと詳しく知りたいなと思った方は是非とも「勝間式超コントロール思考」の方も読んでみるとよいと思います。
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お金は稼ぐもの
お金は「あればいい」というものではありません。ただひたすら持ち続けていればいいわけでもありません。 お金は、生み出すもの、つまりは〝稼ぐもの〟です。
「お金は生み出すもの、稼ぐもの」という、この和田裕美さんの言葉。とても深い!って思うんですよね。
だって、想像してみてください。
老後、少しずつ減っていく通帳の残高。2か月に一度、年金が振り込まれるとはいえ、元気駅時代の半分程度しかもらえませんから持ち出しになれば残高は減っていくのです。。
体は年々よわっていき、残高は減っていく。。
不安とか恐怖しかないじゃないですか。
よくお金について「ストック」と「フロー」に分けて説明している本があります。
「ストック」というのは預金(貯金)のことですね。どれだけ蓄えがあるかということです。
「フロー」は収入のことです。つまり、稼ぎのことです。
老後を「ストック」だけに頼って「フロー」は年金収入だけにしてしまうと、減り続ける預金残高の恐怖に付きまとわれてしまうような感じがするんです。
そうならないためにも、リタイアした後も稼げるようにしておくことが大事。
お金の心配をするなら、せっせと貯めこむことも大切かもしれないけど同時に稼ぐことも考えておかないと・・・ですね。
100年稼ぐためにやるべきこと
会社の名前を出さず、自分の名前とスキルだけで、どれだけ世の中に通用するか? そう考えたことはあるでしょうか。 全てのレッテルと所属を外したときに勝負できる。それが、「個人ブランド」です。
人生100年時代の稼ぎ方でキモになるのは会社に頼らずに稼げるか?という点だと思うのです。
会社勤めをしていれば、取り敢えず収入は保障されてるじゃないですか。
だけど、65歳で会社を離れた後で稼ごうと思った時、会社も肩書きもないわけですよ。
そんな状況で稼ぐためには個人のブランド、個人の実力、個人のスキルだけが頼りです。
定年を迎える前に、そういったことを自覚して個人で稼ぐための考え方やスキルを身につけておくのはとても大切な気がします。
すべてのベースとなる「4つの管理」についてぜひお伝えしたいと思います。 「健康管理」 「時間管理」 「金銭管理」 「感情管理」 この4つは、稼げる人間になるためには絶対に必要な要素
この本の中では3人の著者がそれぞれに個人の稼ぎ力を身につけるための考え方や方法などが語られています。
和田裕美さんは、稼げる人になるための「4つの管理」について語っていますし、本書の後半では
- お金の基本ルールを知る
- 稼げる3つの条件を知る
- プライドよりも結果を出す行動を優先する
- 稼ぐ環境は自ら選択する
など100年稼ぐためにやるべきことが12項目にわたって語られています。
デジタルおもてなし力
最も手っ取り早くお金になるのが「メルカリ」などのフリマアプリを使って、家にある物を売ることです。何かを売ってお金を得ることも、自分でお金を生み出すことに変わりはないので、副業と考えてOKです。
「個人で稼ぐ」ときに今の時代、ネットは有効なツールだと思うんですよね。
ちょっと前は「ヤフオク」今なら「メルカリ」。そうしたネットのサービスを使って不要なものを売って現金化するのも「副業と考えてOK」と和田さんは言います。
まぁ、だからといって(度を越した)「転売ヤー」になってはいけないと思いますが。。
実はわたしも、ブログのアフィリエイト(ネット広告)で1日1万円、月 30 万円稼ぐことを目標にしています。実際には、まだ1日7000円ぐらいです。
最近はYouTuberとしても活躍されている勝間さんも本書の中ではブログで稼ぐ目標を掲げられています。
私のこのブログ、なんだかんだで始めてから10年以上たちますが、ゆるゆるで更新頻度もいい加減ですからアフェリエイトはほとんど発生していません。10年やって千円くらいかな?(笑)
でも、個人ブロガーでもちゃんと戦略を立てて、きちんと更新している人なら月に数万円くらいは稼げるようだし、中には1か月のブログ収益が100万円を超えている人もいたりします(あやかりたい!)。
話しを元に戻します。。
「ネットで稼ぐ力」についてスキルやテクニックを説いた本やネット記事はいくらでもあります。
でも、この本の中で和田さんが「デジタルおもてなし力」と名付けて、ネットの向こう側にいる「人」に対してどのように接するのが良いかということにも、ちゃんと書かれています。
ネットで稼ぐといっても、最終的にモノやスキルを買ってくれるのは「人」ですからね。 「デジタルおもてなし力」・・・忘れてはいけない大切な視点だと感じました。
感想(平均寿命と健康寿命)
「人生100年時代の稼ぎ方」・・・いったい何歳まで働けばいいだよ?!という声が聞こえてきそうですが。
この本を読んでいて私が思ったのは「人生100年時代」といわれるくらい長生きできる時代になったのだから、その変化に合わせて個人の考え方も変えていかなければいけない!ということ。
周りを見渡したときに、第一線を退いた後も生き生きと活躍しているシニアの方が増えているような気がします。
そういう人たちを見ていて思うのは、何歳になっても社会とつながって活動されている人って元気だな、ということです。
上の方で日本人の「平均寿命」のことを書きました。男性が81歳、女性87歳です。
それに対して「健康寿命」はいくつかというと、男性が72歳、女性が75歳くらいという調査結果があります。
「健康寿命」というのは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことだそうです。つまり、何歳まで元気で生活できるかということですね。
私が思うに、この「健康寿命」をどれだけ伸ばせるかというのがこれからは大切じゃないかと。
そして、元気で健康であるためには定年後も社会とつながって活躍していることって大切なことなんじゃないかという気がするのです。
年金だけでは生活できないから・・・というとネガティブなイメージですが、健康で元気でいるために働くと考えれば「前向き」な気持ちになれるのではないでしょうか。
この本。講演会をまとめたもので、3人の著者の共著ですから、内容も薄く広くという感じがあるし、話しの方向も一直線ではなくちょっとまとまりに欠けるかなという気もします。
だけど、「人生100年」という変化の時代に自分はどう対応すれば良いのか?という視点で読むと色々なことを考えるきっかけになる1冊ではないかと感じました。
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